赤ちゃんの口に口内炎ができると、ご機嫌ななめだし食欲もなくなりがちです。
そのうえ熱まで出てしまったら、ママはますます心配になるでしょう。
これってただの風邪なの?
それとも何かほかの病気?
怖い病気だったらどうしよう…などと考えてしまいますね。
今回のテーマは「赤ちゃんに口内炎が出来て熱も出た。何の病気?原因はなに?」です。
口内炎と発熱が同時に起こる代表的な病気の例と、その原因について解説していきます。
口内炎と熱の症状が出る病気にはどんなものがある?
ウイルス感染によるものが多い
口内炎に熱症状を伴う赤ちゃんの病気はいろいろです。
代表的なものとして、以下のようなものが考えられます。
- 普通の風邪
- ヘルパンギーナ
- 手足口病
- ヘルペス性口内炎
- 水ぼうそう
- アレルギー
代表例だけでも結構たくさんありますね。
一度は聞いたことのある病名もあるかと思います。
これらの病気はいずれも人から人へ感染する可能性が高いものです。
家族内で発症した人が出たら、他の人にうつらないよう注意が必要です。
患部に触れた手はすぐによく洗う、食器やタオルなどを共用しない、などの対策をとりましょう。
また、症状が似ているもの多いので見た目だけでは素人には判断がつきません。
適切な治療を受けるためにも、また周囲への感染を防ぐためにも、早めに医師の診察を受けましょう。
では、それぞれの病気について具体的に見ていきましょう。
口内炎と発熱を伴う病気とその原因
普通の風邪
風邪をひいた時に、白っぽい潰瘍のような口内炎ができた経験のある人も多いのではないでしょうか。
赤ちゃんも大人と同じように、風邪が原因で口内炎ができることがあります。
これは風邪をひくと体の免疫機能が一時的に低下するためです。
体が弱っていると、普段なら何てことのないウイルスや細菌にも攻撃を受けやすくなり、口の中が荒れやすくなります。
この場合の口内炎は、風邪の治癒とともに自然と治まっていきます。
ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナとは、いわゆる夏風邪の一種です。
5歳以下の乳幼児がかかりやすく、感染者の90%を占めます。
のどに強い痛みが出るため、赤ちゃんの場合は機嫌が悪くなったり食欲がなくなったりすることがあります。
ヘルパンギーナの特徴
- 39度を超える突然の高熱
- 水疱性の口内炎がのどの奥に集中することが多い
- 強いのどの痛みがある
- 熱は2~3日で下がり、後からのども回復していく
- ウイルスは唾液・鼻水・便の中にも含まれる
- 発症後1か月はウイルスが体内に残るため、接触感染や飛沫感染に注意が必要
手足口病
手足口病は6月頃から夏場に流行する感染性の病気です。
名前にもある通り、手・足・口を中心として全身に症状が現われます。
感染者の90%は5歳以下の乳幼児です。
口内炎が痛いせいで食べ物や飲み物を嫌がる赤ちゃんもいます。
一度かかれば免疫ができて以降は感染しなくなります。
手足口病の特徴
- のどを中心とする口内全体に白い水疱ができる
- 発疹は口・手・足をはじめとして全身に出る
- 熱は37~38度とあまり高くなく、発熱しないこともある
- 発疹は1週間程度で消失する
- ウイルスは唾液・鼻水・便の中にも含まれる
- 発症後1か月はウイルスが体内に残るため、接触感染や飛沫感染に注意が必要
ヘルペス性口内炎
ヘルペスというと性感染症の方を想像するかもしれませんが、性器以外の粘膜や皮膚に感染するヘルペスもあります。
ヘルペス性口内炎は、口腔内の粘膜や唇・皮膚にヘルペスウイルスが感染することで起こります。
最も代表的なものは唇とその周りに水疱状の発疹ができる口唇ヘルペスです。
ヘルペス性口内炎の特徴
- 口の中・唇・口の周りに水ぶくれ状の発疹ができる
- 水疱の集合体ができることが多い
- 38度以上の高熱が出ることも多い
- はじめての感染は重症化しやすい
- 治療には抗ヘルペスウイルス薬を用いる
- ヘルペスウイルスは神経細胞に潜り込むため、一度感染したら完治することは不可能
- 症状が治まるまでに2~3週間かかる
- 感染力が強いため、飛沫感染や接触感染に注意する
水ぼうそう
今のママ世代だと、子どもの頃にかかったという人も多いかもしれませんね。
今の子は1~3歳までの間に予防接種を受けられますが、最近は早くから保育園に通う赤ちゃんも多いので、予防接種前に人からもらってしまうこともあるかもしれません。
また、帯状疱疹を発症している大人から感染することもあります。
帯状疱疹は水ぼうそうと同じ水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で起こる病気です。
過去に水ぼうそうに感染した際のウイルスが体に潜み続け、時間がたってから免疫低下などにより活発化することで発症します。
病名の通り帯状に発疹・水ぶくれが広がるというのが主な症状です。
帯状疱疹患者のもつウイルスに感染した場合でも、うつされた人は水ぼうそうとして発症します。
水ぼうそうの特徴
- 強いかゆみのある赤い発疹が出る
- 発疹が段々と水疱に変化する
- 症状は口も含め全身に出る
- 38~39度の高熱が出ることもある
- 4~5日もすると水疱とかゆみは治まってくる
アレルギー
案外見落とされがちなのが、アレルギーが原因の口内炎や発熱です。
一般的にはアレルギー症状というと蕁麻疹や体のかゆみなどを思い浮かべるかもしれませんね。
口の中や周辺に症状が出るものは、口腔アレルギーと呼ばれます。
アレルギーの原因は食品、繊維、金属、動物など人によりさまざまです。
特に口腔アレルギーの原因になることが多いのは食品、中でも果物や野菜でしょう。
子どものアレルギーは成長するにつれて治っていくことも多いですが、一生付き合わなければならない子もたくさんいます。
症状を防ぐ一番確実な方法は、アレルギーの原因であるアレルゲンを避けること。
そしてもし症状が出たときは、専用の薬を飲むなど対症療法で回復を待つことになります。
アレルギーは、アナフィラキシーショックを起こすと命に関わる場合があります。
息苦しそうにしている、激しく嘔吐する、ぐったりしているなどの急性症状が出たらすぐに病院へ。
口腔アレルギーの特徴
- 口内や唇のしびれやかゆみ
- アフタ性口内炎ができる
- 水疱性口内炎ができる
- 口の中が全体的に荒れて炎症を起こす
- 唇や顔がむくむ・腫れる
- 症状が重いと発熱・蕁麻疹・呼吸困難などを伴うこともある
- 花粉症の人は発症する可能性が高い
幼少期に見た赤ちゃんの口内炎
私には5歳離れた妹がいます。
妹がまだ赤ちゃんだった頃、私が幼稚園で水ぼうそうをもらってきてしまいました。
私は比較的軽症で済んだのですが、同じ屋根の下で妹もあっという間に感染。
うつされた妹はかなり症状が重かったのを今でもはっきり覚えています。
頭からつま先まで全身にびっしり水ぶくれができ、それは口の中にまで…
酷いかゆみでぐずって泣き叫び、口の中を痛がって授乳もなかなか進まないほどでした。
幸い1週間後には症状が落ち着き、跡が残ることもなくきれいに治りましたが、当時はどうなることかと子どもながらにハラハラしました。
口は栄養を取って命をつなぐためには絶対に必要な器官ですから、それが正常に機能しなくなるのは怖いことだと思います。
妹のあの姿を見た経験から、自分の子どもにはできるだけ予防接種を受けさせて、感染症が流行する時期は出かける先にも注意を払うように心がけています。
小さな赤ちゃんにつらい思いをさせないためには、私たちが守ってあげないといけませんよね。
まとめ
- 口内炎に発熱を伴うのは、ウイルス性の病気が多い
- 代表例はヘルパンギーナ、手足口病、ヘルペス性口内炎、水ぼうそう、アレルギー
- 感染力が強いものも多いので、日常生活で感染しないよう注意する必要がある
- 症状が似たものも多いので、原因をはっきりさせるために早めに医師の診察を受けることも大切
口内炎と発熱を併発する病気には色々種類があります。
その多くはウイルス感染によるものです。
普通の風邪やアレルギーが原因の場合もあります。
症状が似たものも多いのですが、病気によって治療法・対処法は違ってきます。
病気に合った治療を受けるためには医師の診察を受けましょう。
家族や周りの人に感染してしまう恐れもあるので、赤ちゃんがかかってしまったらママたちも十分に注意して看病して下さい。
みみ
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